パケット通信とOSI基本参照モデル


ここでは、パケット通信とOSI基本参照モデルの関連付けを見て行きましょう。
パケット通信を含んだすべてのディジタル通信では、信号をどのように送受信して情報 伝達すれば良いか、と言う、何らかのネットワークの規約を定めておく必要があります 。しかし、ネットワークを広げようとする時等に、定めた規約が異なるネットワーク間 では、情報伝達が出来なくなってしまいます。そのため、異なった規約のネットワーク 同士でも相互に情報伝達できるように、全世界的に規約を標準化しようとする動きがで てきました。これが、ISO(国際標準化機構)やITU−T(国際電気通信連合電気 通信標準化部門)により規約が定められた「OSI基本参照モデル」です。

OSI基本参照モデルでは、全体の通信規約を7つの階層に分け、2通信点間では、対 する相手方との同一プロトコル層階層での条件が一致していれば、情報伝達できるよう にしてあります。

通信規約の標準化を追って行くと現在使用しているインターネットにたどり着く訳です が、これらについて定められた規約がRFC(Request for Comments)として、JPNI C(日本ネットワークインフォメーションセンター)にて明文化されたものが参照できま す。この中で、アマチュア無線のパケット通信と関連するものには、AX25プロトコ ル上にTCP/IPを通すための規約として「RFC 1226」があります。



さて、それでは、各プロトコル層の概略と共に、アマチュア無線のパケット通信の各機 能がどのプロトコル層に当てはまるか、見て行きましょう。


第1層 物理層

アマチュア無線のパケット通信では、それ自体が伝搬エネルギーである電波や、送受信 周波数、電波型式、全二重/半二重の区別、更には、アンテナや、電離層反射や山岳反 射その他の伝搬経路等がこれにあたると考えられます。

第2層 データリンク層

アマチュア無線のパケット通信では、2点間のTNC間で接続要求、情報転送、再送要 求等のステータス情報の伝達を行うための「HDLC(HighLevel Data Link Control Procedure)」や、信号が回線上を流れている間は 他の局は送受信を行わないとする「CMSA/CD(Carrier Sense Mu ltiple Access with Collision Detection)」が 定められています。

第3層 ネットワーク層

アマチュア無線のパケット通信では、基本である「AX.25」のプロトコルがこの階 層で定められています。コネクト要求や、受信したビットデータを経路情報を元にその まま送信して中継する「ディジピータ中継局」や、各ノード間毎で完結しながら順次デ ータ転送を行う「KA−NODE」等はこの階層にあたると考えられます。

第4層 トランスポート層

アマチュア無線のパケット通信では、NET/ROM、TheNet等がこれにあたる と考えられます。

第5層 セッション層

アマチュア無線のパケット通信では、ネットワーク転送型RBBSの転送設定等がこれ にあたると考えられます。

第6層 プレゼンテーション層

アマチュア無線のパケット通信では、文字コードの変換や、データ圧縮・伸長、等がこ れにあたると考えられます。

第7層 アプリケーション層

アマチュア無線のパケット通信では、RBBS等のコマンド体系や、データ通信を通し て得ることのできる情報そのもの、および、情報の蓄積、加工等がこれにあたると考え られます。



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