早朝の小淵沢駅、天候は薄曇り、4番線に小海線キハ110系2両編成が入線してきた。乗客は、ザックを背負った登山者や子供連れの家族連れが多く、ほぼ満席となった。7時50分、定刻通り発車。小淵沢駅を出ると、一旦、塩尻駅方向に中央本線と併走するが、直ぐに大きく右カーブをして、反対方向を目指す。付近は畑と宅地、そして、別荘のログハウスが林の中に点在している。甲斐小泉駅付近は駅付近の民家を除いては一面に山林原野が広がっている。同じような車窓のまま進むと、観光地として有名な清里駅である。賑やかな建物が並んでいる。清里駅を出て暫く走ると、JR最高地点を通過する。踏切の脇に記念塔が建っている。そこを通過した瞬間、ノッチオフとなった。この付近一帯は高原畑で、広々とした風景である。同様に最高地点駅の野辺山駅では、観光客らしき人逹が降りて行き、やや、車内が空いてきた。再び山間を抜け、信濃川上駅駅に到着する。駅周辺の住宅地のあちこちで、鯉のぼりがなびいている。駅を出ると他は山間原野である。佐久広瀬駅は山間を縫った畑のど真ん中に駅があるかたちで、他には何も目印がなかった。車内は地元の人たちばかりである。数人が立席乗車状態である。この線区の名の由来となった小海駅は山間の村という雰囲気である。雲の中から日が差してきた。青沼駅辺りで幾らか平地が広がってきた。その先、中込駅には車両区があり、ここから小諸駅方面に始発となる列車もある。この辺りまで来ると沿線は全て住宅地である。佐久平駅は長野新幹線開業時にできた駅で、新幹線を高架橋で跨いだ所に駅ホームがある。駅前はゆったり広々と区画整理されている。引き続き住宅地を走る。三岡駅の先で、しなの鉄道の線路と合流。その先の乙女駅と東小諸駅は、しなの鉄道と併走した位置に小海線のみ駅がある。10時4分定刻通り小諸駅5番線到着となった。
しなの鉄道小諸駅では切符買い替えのついでに駅前広場を見渡す。前回来た時と変っていない様子。しなの鉄道専用の券売機で篠ノ井駅までの乗車券を入手する。2番線に10時22分発車の長野駅行き115系長野色が入線。車内は地元の人たちで混み合っている。しなの鉄道の車両は、茶色系の車両を使用しているが車両形式表示はJRと同じく115系となっている。JR所管の115系車両も、しなの鉄道線に乗入れてくることもあり、しなの鉄道所管の駅から、JR長野駅への直通列車等もあるため雰囲気は旧信越線とあまり変っていない感じであった。小諸駅を定時発車。高原地帯を進む。住宅地と畑を繰り返すといった具合だ。車窓はモヤがかかり近くの山々は分かるが、残念ながら遠くまでの見通しが悪い。篠ノ井駅に11時10分、定時到着となった。
篠ノ井駅は貨物列車主体のような駅で、貨物入替え線が何本も引かれている。丁度、DE10ディーゼル機関車がタンク貨物列車の編成の入替えをしていた。駅前散歩をして見たが、住宅地の中でこれと言った目標物がないのが残念。改札脇の立食そば屋さんで昼食をとる。蕎麦粉の具合が美味しかった。松本駅までの切符を入手、入場する。1番線ホーム脇を長野新幹線が勢い良く駆け抜けて行った。篠ノ井駅1番線に篠ノ井線、中央本線直通の茅野駅行き115系長野色が入線、12時14分、定時発車した。篠ノ井線方向に幾つものポイントを渡ると単線となった。段々と住宅地から山間部に風景が変って行く。稲荷山駅を過ぎ、途中、スイッチバック形式の信号所を通過する。姨捨駅停車の車内放送後、引込み線で一旦停車。スイッチバックで姨捨駅に入線する。この駅は日本三大車窓に数えられているだけあり、駅からの眺望がとても素晴らしい。しかし、今日はモヤがかかっており、少々残念だ。駅のすぐ脇の本線を通過する、下り列車と行違い後、5分遅れて発車、再び本線へ。次の冠着(かむりき)駅に停車する。何だか北海道にでも来てしまったかのような駅名である。この駅は、時間帯によっては普通列車でも通過扱いをされてしまう事もある駅だ。聖高原駅を通り、西条駅を発車してからは長大なトンネルが連続する。複線化の計画があるようで、複線分の直径のトンネルを単線線路が潜る。その計画の一部なのか、次の明科駅と田沢駅間のみ一駅間、複線区間となっている。再び単線区間となり、途中、行違いの信号所が設けられている。段々と住宅地が開けてきて、その先で、右方向から、やはり単線の大糸線と合流して、一見、複線区間となる。大糸線側のみの駅で篠ノ井線側には駅がない北松本駅横を通過する。何だか、ややこしい。定刻通り、13時15分松本駅1番線に到着する。帰途には時間の余裕があるので、一旦、下車し、松本城を見学した。一国の城だけに敵からの防御の仕組みはいろいろ考えてあるのは見事だ。再び松本駅に戻り、時刻表を探す。丁度、1番線から16時14分発車の臨時普通列車「御柱祭号]小淵沢駅行きを見つけて乗車する。ヘッドマークなどを期待していたが、何も飾り付けの類はなかった。115系長野色の車内は全くガラガラのまま発車する。南松本駅も貨物主体の駅のようで、貨物ヤードにはタンクやコンテナ貨物列車が留置されている。また、EF64電気機関車も、多数、停留されていた。この辺りは本線に沿って貨物線が引かれ、一見すると、鶴見線安善駅付近のような雰囲気である。住宅地をそのまま進むと、意外と小じんまりとした塩尻駅に16時29分、定時到着となった。
塩尻駅で中央本線は、東京方面と名古屋方面に、東西に二分され、両間の直通列車はない。東、西、各方面からの列車は、それぞれ、松本駅方面との直通運転を行っている。塩尻駅を16時30分、定時発車。郊外の住宅地を走り、みどり湖駅に停車。長いトンネルを抜けると岡谷駅。続いて下諏訪駅に到着。特急列車の追抜きのために13分間待ち合わせ停車となる。3分遅れの17時3分に発車。次の上諏訪駅で御柱祭りの法被を着た御一行が乗車してくる。たちまち満員状態。車内はお祭りの話やら酒の話で大変賑やかとなる。御一行は富士見駅で下車。最初、臨時列車の割にはガラガラだなぁ、と思ったが、これがこの臨時列車の使命であったとは。再び車内はガラガラとなり、17時36分、小淵沢駅に到着。これで信州を無事に一周した事となり、帰途についた。