常陸臨海私鉄2線鉄道訪問道中記(常磐線・日立電鉄・水郡線・鹿島臨海鉄道)
2004年8月12日(木)に、常磐線・日立電鉄・水郡線・鹿島臨海鉄道に乗車してきました。日立電鉄は、自家用車等の普及による地元乗客、及び、従業員の減少等から債務超過となり、来る、2005年4月1日に廃止が決まっており、初終一度の乗り収めとなりました。水郡線は、常陸太田駅から水戸駅までの区間を乗車。鹿島臨海鉄道は、過去に、鹿島線香取駅から鹿島神宮駅までの間を乗車したが、その隣接未乗車区間の乗車となりました。

上野駅にて、常磐線方面の列車を時刻確認する。10番線から7時35分発勝田駅行きがある。時刻表でも確認すると、水戸駅から、いわき駅行きの連絡がある。ホームに行き、列車の入線を待っていると、415系を先頭とした15両編成が入線してきた。定刻通り発車する。市街地が段々と田畑、草地に変って行く。取手駅と藤代駅間で直交流電源切替えのデッドセクションがあり、一時的に空調、照明等が電源断となり、その区間は惰性で走行する。土浦駅で前4両を切り離す。臨時停車駅であるが、中々、立派な偕楽園駅を過ぎ、水戸駅9時38分着となる。ホームの立食そば屋で朝食。店員のおばさん曰く、日立電鉄廃止については、地元の人でも、利用しないそうである。水戸駅のような街の中心駅でなく、郊外にあることが影響しているようである。沿線に親戚や知人が居るなら別であるが、沿線に集客施設などは無く、廃止決定となっても、もはや当然。話題にもならないそうである。水戸駅で反対側ホームから10時2分発455系9両編成いわき駅行きに乗換える。大甕(おおみか)駅には10時23分着となる。駅付近に大手総合電気会社の工場が建っている。

大甕駅で跨線橋を渡り、改札口を抜け、一旦、駅前広場に出る。駅前が良く整備され、気持ちが良い。日立電鉄1日乗車券を尋ねるが日立電鉄ホーム改札で聞いて欲しいと言う。跨線橋を渡り日立電鉄ホームへ。階段の降り口に日立電鉄乗り場の案内と、時刻表の掲示があった。朝夕には1時間に2本程度、日中は1時間に一本程度と言ったところ。階段を下りたところに、日立電鉄専用の改札口と切符売り場が設けてある。残念ながら1日乗車券は休日のみの発行で、今日は発行していないとの事。仕方なく、まずは、鮎川駅までの切符330円を発券してもらう。改札口を含めてそこは島式ホームとなっている。ホーム有効長は3〜4両ほどであるが、幅の広いホームには、中ほどに待合室と飲料の自動販売機が数台、その奥の端のほうには役務室が設けてある。ホーム脇の留置側線には2両編成の車両2編成が留置してあり、全てのドアが開き、車内換気をしている。次の鮎川駅方面行きは11時3分発である。駅案内放送によると、この電車が鮎川駅方面に直通するのではなく、編成を入替えするそうだ。暫くすると、常北太田駅方面から電車が到着するが、全ての乗客を下ろし、一旦、側線へ。代りに先程、側線に止まっていた編成が入線してくる。その編成が、次の11時3分発、鮎川駅行きとなる。尤も、これは、大概の乗客が大甕駅でJR線に乗り継ぐ事等の現れであろう。しかし、なんとも、車両運用がややこしそうだ。大甕駅を出ると、荒地の中、住宅が点在する中を進んで行く。幾つかの駅を通り、終点の鮎川駅に11時16分到着。到着後、すぐに奥の引上げ線に移動する。島式ホーム反対側には、もう一本の2両編成が止まっている。駅の敷地のすぐ隣りには、常磐線の線路が併走している。常磐線側には駅は無い。一旦改札を出る。駅前の小広場は国道に面しており、日立駅方面行きバスの停留所になっているが、これまた、バスの本数も少ない。自動券売機で折返し常北太田駅行きの切符700円を購入する。今度の発車は11時31分、先程乗ってきたのとは反対側のホームに停車していた編成である。鮎川駅を発車、荒れた草地を抜け、各駅に停車する。駅付近には、駅に馴染んだ小じんまりとした町並みや、中には、築年数の比較的新しい住宅地等も見られる。しかし、路線廃止となるに至るには、やはり、総乗客数が足りないからであろう。本当に、残念である。2両編成中の乗客は、私のように鉄道自体を目当てに乗りに来た人たちが比較的多く、地元の人は、やはり、少な気味。各駅毎に田畑や住宅地の中を抜けて、12時6分常北太田駅到着。相対式ホームに到着。向かいには、一本、島式ホームがある。ホーム奥の車止め付近には、使用していない車両が、ざっと見て8両ほど留置されている。車両は充分あるのに、列車ダイヤが少ないとは、正に、残念な話で、かといって、乗客難の現状では、走らせれば走らせるほどに経費がかさむといったところか。残念無念。全線単線電化区間である。常北太田駅舎は、日立電鉄観光の社屋も兼ねており、駅前はパスターミナルとなっている。これと道路を挟んで向こう側がJR水郡線の常陸太田駅である。日立電鉄側の駅名は常北太田駅であるが、JR側の駅名は常陸太田駅である。

水郡線常陸太田駅にて、次の列車は13時11分上菅谷駅行きである。時間があるので、駅前を暫く散歩する。付近には、小じんまりとした商店街が続く。昼食をと思ったのであるが、駅前には適当な店が無く、水戸駅に出てから考えることにした。110系気動車2両編成は、定刻通り発車。車内は、ほぼ満員。地元の人ばかり、夏休み中の部活なのか、高校生が多い。車窓はここでも、ご多分に漏れず、駅付近の住宅地が過ぎると、後は、水田地帯となる。上菅谷駅に13時25分到着。この駅で水郡線は、水戸駅〜郡山駅間の本線と、今、乗車した常陸太田駅方面との支線に分岐する。次の水戸駅行きは13時30分発となる。殆どの乗客が水戸駅方面に乗りかえる。水戸駅行き110系気動車2両編成に乗車。車内は大分混み入っている。発車間際「奥に詰めてください」と、社内放送がある。水田地帯が終わると段々市街地となって行き、水戸駅に13時50分頃、やや遅れて到着した。常陸太田駅から水戸駅までは、単線非電化区間である。

水戸駅では、水郡線ホームから階段を登り、常磐線ホームを越えて、丁度、反対側に、JR特急用兼鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の改札が設けてある。乗り場を確認したところで、昼食を探す。丁度、近くに駅弁屋があり、そこで駅弁「将軍」を入手した。ホームに降りて、適当なベンチを探して食事を摂る。さすがは水戸、油揚げのような皮に名物、納豆が包んである。

水戸駅で食事を済ませてから、次の鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の列車を確認すると、14時45分発鹿島神宮駅行きとある。ホームで待っていると、側線にEF81電気機関車+コンテナ貨物列車が到着、DE10ディーゼル機関車が入替えを始めた。随分、長大な編成である。興味しんしんで眺めていると、今度は、大洗鹿島線の気動車2両編成が入線してきた。乗客を降ろし、車内整備が終わると、早速乗り込んだ。車内は進行方向に向け、二人掛け座席が揃えてあり、ほぼ、座席1つに付き一人見当位の乗車率である。定時に発車。一見、鹿島神宮駅行きと思うと、常磐線上野駅方面方向に進んでもよさそうであるが、大回りするために、暫くは、いわき駅方向に発車して行く。次の停車駅が東水戸駅なので、何となく方向音痴に陥るような気がする。駅を出ると、車窓には水田地帯の平野が広がっている。大洗駅を過ぎると山間部に入り、トンネルや、切通しを幾つかくぐる。再び、水田地帯となり、何となくロマンチックな駅名、北浦湖畔駅手前からは、水田の向こうに北浦の入り江が見えてくる。コンクリートで出来た高架線をディーゼルエンジン音高らかに順調に進む。途中、大洋駅、鹿島灘駅の駅名はあるが、残念ながら、車窓からは海は見えない。再び山間部に入り、切通しの中を進む。臨時停車駅の鹿島サッカースタジアム駅手前から側線が引かれ、JR仕様の架線柱等の設備が見えてくる。路線の登録では、この駅から香取駅までが、JR鹿島線の登録となり、鹿島神宮駅間を、JR東日本、及び、JR貨物から鹿島臨海鉄道が業務委託を受けている形となる。水戸駅で購入した、鹿島神宮駅までの切符も、水戸駅から鹿島臨海線1350円区間継続、鹿島サッカースタジアム駅からJR線180円区間と記されていた。16時6分定刻通り、鹿島神宮駅に到着となった。全線、単線非電化区間である。

鹿島神宮駅16時16分発の成田線総武線経由千葉駅行きに乗り込み、途中、成田駅で17時14分発の久里浜駅行き快速列車に乗り換え、東京駅18時24分着にて、帰途についた。


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