第1回:電信は情報化通信の原点
電信は、別名「CW」(ContinuousWave)と言われ、モールス符号の発明により、意志通信手段として初めて使われた電気通信の型式です。電信の通信符号の仕組みは、単一周波数信号の有り無し、並びに、長音信号と短音信号の組みあわせで出来ています。単音のために、送受信の仕組みが単純であり、また、どのような雑音の中、悪条件の中でも、単音信号の有無さえ受信できれば、お互いにしっかりと意志を伝える事ができます。

モールス符号には、全世界的に普及している欧文モールス符号体系と、その国独自の文字情報を含んだモールス符号体系が存在します。欧文モールス符号は、アルファベット26文字に加え、数字や、その他の文字記号によって構成されています。日本国内では独自の符号として、仮名文字や日本語固有の文字記号毎に割当てられた和文モールス符号も備えられています。

電信による通信を自ら行う為には、モールス符号を送受信するための訓練が必要ですが、いざ、習得出来た時の面白さといったら例えようがありません。皆さんも、ぜひ、電信を覚え、アマチュア無線の通信手段として、また、自己訓練のひとつとして、習得、活用されてみては、いかがでしょうか。

モールス符号の身近な活用例として、携帯電話の着信音にモールス符号を使用してしまうと言うのは如何でしょうか。携帯電話の自作着信音にモールス符号を音符休符の長短により設定し、発信者に対応したモールス符号の文字を鳴らせば個別判断がつくと思います。曲の違いで聞き分けるより、鳴っている文字情報で直感的に判別が付くのではないかと思います。等々、とにかく、単音を鳴らすことの制御ができれば、何にでも活用可能と思われますから、他にも活用方法は沢山あると思います。

大昔、今のように勿論、無線電話などなく、距離の離れた場所での通信には、煙、炎、音などの、いわば、今で言うデジタル通信、つまり、情報を信号の有無の区別で伝えられてきました。電信も信号の有無を認識して通信を行いますから、電信こそ情報化電気通信の原点です。従来は、船舶等の業務通信の分野で活躍し続けてきたCWによる通信が、昨今ではコンピュータや衛星通信等による中継拠点を使用した、より高度なデジタル通信に取って代わろうとしています。このような特徴のあるCWによる通信形態を、アマチュア無線の世界では末永く残して行ければと思います。


「第2回:モールス符号を覚えよう」へ続く
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