前回から続く。
横川駅でもEF63は相変わらずの人気である。EF63は切り放されて待避線へと向かう。こちらでは対照的に家族連れの見学の姿はなく漏れなくカメラ片手の私を含めた鉄道ファンばかりである。横川駅からは14:53発の各駅停車359Mに乗り小諸駅まで行く予定なのでその間をここでも同じく自由撮影時間とする。ここでは軽井沢駅方を望めば上下線共に先頭または最後尾に必ずEF63の顔が見えるので撮影の狙い所である。鉄道ファンが多いのもその ためである。ここで私も思う存分撮影する事にする。


すると下りホームで登板の準備が整ったはずのあさま号がなかなか発車しない。しばらくすると駅のアナウンスでただいま熊の平信号所にて落石警報がありただ今係員が確認のため現場に向かっているとの事。そのまま15分ほどして無事発車となる。上り列車も影響でいくらか遅れているようだ。改めて峠の険しさを感じた。撮影の合間に昼飯を取る事にした。お待ちかねのおぎのやの峠の釜めしである。駅のホームで列車の到着の合間で喋りながら休んでいる売り子さんから釜めし¥900とお茶¥100を買い近くのベンチに座り食する。丁度良いタイミングで後ろをあさま号がEF63の補機を従えホイッスルとブロワー音を残して発車して行った。今日食べた釜めしは特別な味がするように感じた。
食事後、先ほど車窓から見たED42を見学に行く事にする。駅改札口の待合い室は地元の人が列車待ちのために賑やかだ。駅前のすぐ正面にはおぎのやの食堂があり外ではおみやげなどを売っている。左方向に歩いていくと駅の月極駐車場があり更に抜けていくと線路際の砂利道に特別にロープが張られED42保存庫への通路となっている。保存庫へ行く途中に線路の向こう側の運転区にはEF63が何組か止まっているのが見える。保存庫に着きED42を見学する。



2本の線路の合間からアプト式の由縁であるラックレールが敷いてあるのが見える。機関車側の歯車は床下が込み入っていたため見えなかったが今でも力強くガッチリと噛み合っているのだろう。ED42の見学を終え戻る途中に保管庫の脇を粘着運転により特急列車を押し上げて行くEF63がED42の横を通過して行くのが対照的だった。
駅に戻る途中で、自転車で先ほどすれ違い今度は自転車を傍らに横川運転区を眺めている人がいたのでED42見ましたかなどと話しをする。地元の方ですかと聞くとそうではなくどうやら自転車を駅に置いていて時々見に来ているとの事である。とても熱心だなぁと感心する。駅前に戻るがまだ時間があるので今度は駅周辺を散歩する事にした。駅前の車道の継ぎ目にはラックレールが横に何本か敷いてあるのを発見した。ピカピカに輝いていた。駅前を先ほどのおぎのやの食堂の脇を通り車道に出て右方向に歩き出す。住宅地の中をしばらく行くと地元の商店などが並んだ中におぎのやの工場が点在している。町中を歩いていると横川駅構内で入れ替え中のEF63のブロワー音がどこまでも響いてくる。
横川駅に戻り14:53発の各駅停車359Mを待つ事にする。先ほど乗車したのと同じ115系信越色電車が到着する。今回も麓側に陣取る。高崎方からEF63がだんだんと近づいてくる。一端、確認停車をしながら今度はガチャン!とかなりのショックで連結した。本日2回目の登板である。この列車もなかなか込み合っている。車内からは碓氷橋をはじめ沿線の風景を撮るカメラの電子音があちこちから聞こえてくる。トンネルをくぐり熊の平信号所にさしかかる。古い熊の平駅時代のホームと共に上下線間の渡り線を見る事ができた。車内巡回をしてきた車掌さんが冷房が効きすぎかなと尋ねてきた。ちょっと効きすぎかも知れないけれどトンネルの中だからねと返事をすると乗務員室に入って行った。乗務員室のすぐ向こう側にはEF63の無線アンテナが頼もしく見える。
軽井沢駅に着きEF63がゆっくりと離れていく。遠くの引き上げ線に入りしばらく休んだところで発車のベルが鳴り列車は横軽を後にする。隣の引き上げ線には別のEF63が次の峠を下る列車を待ち構えているのが見え駅のホームと共にだんだんと遠ざかって行く。


次回に続く。
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